ディズニー好きなら誰もが知っているようなクラシック作品『ダンボ』をティム・バートン監督により実写化。
これは否応無しに期待してしまいますが、この映画を観て思ったことは
「これ本当にティム・バートン作品?」
もう少し尖った内容になると期待していました。
その辺の原因とかの考察は一番下のネタバレのところで触れます。
本記事ではネタバレなし感想の後にネタバレ含む内容の感想を書いています。ネタバレを見たくない方は一言感想までご覧ください。
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作品情報
邦題:『ダンボ』 日本公開3月29日(金)
原題:Dumbo
監督:ティム・バートン
出演(キャスト):
ホルト・ファリア – コリン・ファレル
ミリー・ファリア – ニコ・パーカー
ジョー・ファリア – フィンリー・ホビンス
V・A・ヴァンデヴァー – マイケル・キートン、
マックス・メディチ – ダニー・デヴィート
コレット・マーチャント – エヴァ・グリーン、
J・グリフィン・レミントン – アラン・アーキン
あらすじ
サーカスに、愛らしい子象が誕生した。“大きすぎる耳”をもった子象は“ダンボ”と呼ばれ、ショーに出演しても観客から笑いものに。ある日、ダンボの世話を任されたホルトの子供ミリーとジョーが、悲しむダンボを元気づけるため遊んでいると、ダンボがその“大きな耳”で飛べることを発見する。
“空を飛ぶ子象”の噂は瞬く間に広がり、ダンボを利用し金儲けを企む興行師によって、ダンボは愛する母象ジャンボと引き離されてしまう。母を想うダンボに心を動かされたホルトの家族とサーカス団の仲間は力をあわせ、ダンボの捕われた母を救い出す作戦がはじまる――!引用元:https://www.disney.co.jp/movie/dumbo.html
ネタバレなし感想
大きな見せ場もなく平坦なストーリー
本作は起承転結の全てが弱く印象に残るシーンが少ないです。
彼を金儲けの道具にする人、それを守る人みんな個性も中途半端でストーリーに対して感情移入ができませんでした。
そのため比較的大人も楽しめるディズニー作品としては珍しく子供向けの作品かなと思います。
ただ脚本家の名前をみて少し納得。駄作シリーズとなってしまったトランスフォーマーシリーズの内の三作(”リベンジ”、”ダークサイド・ムーン”、”ロストエイジ”)の脚本を担当したアーレン・クルーガーでした。アメリカのレビューサイトでは、その他の関わった作品も軒並み低評価です。
日本のホラー映画のリメイク版”リング”のみ、及第点以上というなかなか珍しい人ですね。トランスフォーマーの興行収入だけはさすがですが。
ちなみにトランスフォーマーシリーズはトラヴィス・ナイト監督の”バンブルビー”でソフトリブートに成功しています。”バンブルビー”の感想記事はこちら『バンブルビー』ソフトリブート大成功?(ネタバレなし感想)[映画感想: 020]ご覧ください。
本作はダンボがひたすら可愛い映画。
本当にティム・バートン監督?
本作の売りの1つが”チャーリーのチョコレート工場”や”ビッグフィッシュ”(当ブログ管理人の歴代TOP10に入る作品)で有名なティム・バートンが監督を務めていることだと思うんですけれど、劇中にあまりティム・バートンを感じられませんでした。
キャラクターに個性を出すのがうまい監督だと思うんですけれども、前述した通り登場人物がみんな中途半端なキャラです。
また映像においても予算があるであろうディズニーなのに、個性的で奇抜な演出は控えめでした。
ドリームランドへの入場シーンと風船が像になって踊る演出でそろそろかと思ったんですが・・・
魔法やファンタジー要素がない世界観なので仕方ない部分もありますが、ちょっと期待はずれでしたね。
原作とは違うお話
原作のダンボ(映画との違い)
– ダンボはジャンボの実の子ではない。(原作はコウノトリがサーカスで生活していた象のジャンボの元にダンボを届ける。)
– ミリーやジョー、ホルトは登場しない。人間は大きく関わらない。
– ダンボの親友ネズミのティモシーが登場。(映画版ではそのオマージュでネズミが登場)
– 最初はお酒の力で空を飛んだ
– 結末が違う(ネタバレになるのでここでは割愛)
特にダンボの相棒がティモシーではなく、人間になっているのが大きな違いですね。
ディズニーとしては、人間と動物の友情物語が描きたかったのかな。
大の原作ファンではないのでストーリーを変えるのいいのですが、変えるならもっと尖ったティム・バートン監督色を出して欲しかった。
ホルスの片腕設定
ダンボの良き理解者であるミリーとジョーの父親ホルト(コリン・ファレル)は、戦争帰りで左腕を失っています。
しかし、この設定を最後まで活かしきれずに終わってしまい、なぜ片腕でなければならなかったのか不明。両腕あったら象のトレーナー以外の仕事ができてしまうから?戦争の悲惨さを示す?必要だったのかなと思ってしまいます。
顔だけ20代のお姉ちゃんミリー
お姉ちゃんミリー役のニコ・パーカー。ちょっとインパクトある顔だったので調べてみました。
そしたらイギリス人女優のタンディ・ニュートンの娘さんでした!下の写真がお母さんですが、似てる!
いろんな作品に出演していますが、トム・クルーズ主演の”ミッション:インポッシブル2″のヒロイン役が有名でしょうか。
本作が映画デビューで現在14歳とのことです。
一言感想
– ダンボがひたすら可愛い映画
– 平坦なストーリー
– 大人が楽しみにくいディズニー映画
– 本当にティム・バートン監督作品?奇抜でアクのある作品を期待してたので少し残念
– ホルスの片腕設定の謎
– やけに大人びたミリー役のニコ・パーカー
– 原作へのオマージュあり
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以下ネタバレを含みますのでご注意ください。
ネタバレ
ネタバレあらすじ
有名テーマパーク”ドリームワールド”の責任者V・A・ヴァンデヴァー(マイケル・キートン)の計らいでダンボ所属するメディチ・サーカス団員は”ドリームワールド”に雇われた。
そしてダンボのお披露目ショウ。ヴァンデヴァーの恋人であるコレット(エヴァ・グリーン)が、ダンボに跨り飛ぼうとするがダンボは何かの鳴き声に反応し失敗。その時ヴァンデヴァーの命令で安全ネットが張られておらずコレットは危うく地面叩きつけられるところだった。コレットは興行重視のヴァンデヴァーに対し強い不信感を抱く。一方のダンボは鳴き声の方向へ飛び立つ。鳴き声の場所は”ドリームワールド”の見世物屋でそこに母親のジャンボがいた。感動の再開を喜ぶダンボだったが直ぐさまヴァンデヴァーが現れ、二頭を引き離す。そして部下に母親を処分するよう命令する。
それを聞いたホルス(コリン・ファレル)とミリー、ジョーはショックを受ける。同じ頃ヴァンデヴァーは雇うという約束を守らずサーカス団員たちを解雇する。ヴァンデヴァーを信用できないメディチサーカス団メンバーは二頭を人間のいない故郷に返すための救出計画を立てる。まず母親の救出に成功し、ダンボもショウの最中にコレットと共に逃げ出すが、ヴァンデヴァーが暴走した結果電気系統が壊れ”ドリームワールド”は火の海に。ホルトとミリー、ジョーは火の海のテントに閉じ込められていた。そこにダンボが救出に現れ二人は脱出に成功。その後”ドリームワールド”は崩壊した。
場所は変わってメディチ・サーカス。団長のマックスはサーカス活動を再始動させていた。そこにはホルスとコレットがショウを繰り広げ、ミリーは映写機で空飛ぶ象を上映した。
場所はあるジャングル。ジャンボとダンボは遂に仲間の群と合流したのであった。
ネタバレ感想
最後は原作とは違いお母さんの故郷に戻り人間とは離れた本来の生活に戻ります。(原作はサーカス団のスターとなる。)
動物ものって最後感動するものが多いししやすいと思うのですが、お別れのシーンもだいぶあっさりしていて、とにかくストーリーが平坦だなと思いました。
その原因はおそらく人間(主にアニーとジョー姉弟)とダンボの関わりが薄い。こういうのって苦難を一緒に乗り越えて行く過程で鑑賞者も感情移入していくと思うんですけど、苦難があっさりしすぎたのかな。感情移入できませんでした。
ティム・バートンならもっと尖った作品にできたと思うんですけど、やはり天下のディズニークラシック作品なので上層部の圧力がキツかったのかなといらぬ心配をしてしまいます。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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