アカデミー賞前哨戦であるゴールデングローブ賞で最優秀アニメーション賞を獲得し、アカデミー賞も最有力と言われる『スパイダーマン:スパイダーバース』。
大手批評家サイトRotten Tomatoesでも、実写含むスパイダーマンシリーズ歴代最高評価を獲得している超話題作。(批評家の評価ではなく自分が信頼している一般人の評価がです)
本記事では、『スパイダーマン:スパイダーバース』鑑賞前に知っておきたい情報をまとめております。
参考にしていただけると幸いです。
目次
1. あらすじ
2. 原作
3. 原作との違い
4. 登場キャラクター(スパイダーマン)
5. 登場ヴィラン
6. 日本のスパイダーマン
7. 続編
1.あらすじ
ニューヨークに住む高校生のマイルス・モラレスは、ヒーローとして活躍するスパイダーマンに憧れていた。しかし警察官でもある父ジェファーソンは、スパイダーマンを認めておらず、二人の間には距離があった。
そんなある日、唯一の理解者である叔父のアーロンと高架下でグラフィティをしている時、突然変異した蜘蛛に噛まれ特殊な能力を得る。
マイルスは再び高架下へ訪れると、キングピン(ウィルソン・フィスク)と手下たちが加速器を使い異次元との扉を開く実験をしていた。そこにスパイダーマン(ピーター・パーカー)が現れ実験を阻止しようとするが、加速器が誤作動し重症を負ってしまう。スパイダーマンはマイルスに加速器を止める情報が入った小型のメモリースティックを託し、マイルスはなんとかキングピンたちから逃げ延びた。
その後ニュース番組からスパイダーマン死亡の報が流れ、ニューヨークの街は悲嘆に暮れる。スパイダーマンを救えなかった自分を悔いたマイルスは、彼の意志を継ぎスパイダーマンになることを決意する。
2. 原作
『スパイダーマン:スパイダーバース』はマーベル・コミックの漫画『スパイダーバース』が原作となっています。
スパイダーマンには多くの派生作品が存在しており、それらの世界観をクロスオーバーしている作品がこの『スパイダーバース』。
アメリカ本国だけの作品だけでなく日本で制作された作品までクロスオーバーされてます。(後述:日本のスパイダーマン)
映画版に登場するキャラクターは全てが漫画にも登場してます。ちなみに漫画版では100体近くのスパイダーマンが登場するとんでもない世界観。もういくらでも続編作れます笑
3. 原作との違い
漫画『スパイダーバース』は、世界(パラレルワールド)に存在する全てのスパイダーマンを根絶しようとする組織「インヘリターズ」とそれに対抗する各世界のスパイダーマンで結成された「スパイダーマンアーミー」の対決を描く作品。
また主人公もマイルズ・モラリスではなく元祖スパイダーマンのピーター・パーカー。漫画版のマイルズは原作では脇役です。
それに対して、映画『スパイダーマン:スパイダーバース』は、新米スパイダーマンのマイルズ・モラリスが仲間と困難を乗り越えながら、ヴィランのキングピンことウィルソン・フィスクの野望を打ち砕くお話。
かなり原作と異なるストーリーになっています。
おそらく子供もターゲットにしたアニメーション作品であるため、ストーリーを変更したのではないかと推測してます。原作では結構人も死んでるし、子供を生贄にするようなショッキングなシーンがあります。これを子供たちに見せるのはちょっとマズイですよね笑 やるとしたら実写映画です。
原作では映画版にも登場するスパイダーグウェンとペニ・パーカー、スパイダーノワールを取り上げたスピンオフ作品も存在します。
4. 登場キャラクター(スパイダーマン)
マイルス・モラレス / スパイダーマン
スパイダーマンに憧れる高校生。叔父のアーロンと高架下で落書きしてる際に、特異のクモに噛まれてスパイダーマンの能力を得る。自分が不甲斐ないせいでスパイダーマン(ピーター・パーカー)を助けることができなかったことに苦悩するも、彼の意志を継いで2代目スパイダーマンになるため仲間の力を借りながら成長していく。
スパイダーマンと同じ能力の他、自身を透明化、触れた相手を麻痺させる能力を持つ。本家よりポテンシャル高い。
ちなみに実写映画『スパイダーマン:ホームカミング』に、叔父のアーロン・デイビスが登場しており、マイルスの存在も示唆されました。もしかしてMCUにもマイルス登場?
ピーター・B・パーカー / スパイダーマン
別世界のスパイダーマン。マイルズの世界のスパイダーマンとは違い、お腹もたるんでおりヒーローらしくないスパイダーマン。恋人のMJには愛想をつかされている。自身の世界に帰るため、仕方なくマイルズの師匠となる。
グウェン・ステイシー / スパイダー・グウェン
マイルズのクラスメイトかと思ったら別世界からきたスパイダーグウェン。原作では、ピーター・パーカーを間接的に殺してしまい人殺しのレッテルを貼られている。英語版の声優はヘイリー・スタインフェルド。今では単独作品として連載されるほどの人気キャラ。
スパイダーマン・ノワール
1930年代初頭を舞台とするシリーズ『スパイダーマン・ノワール』の主人公。前日譚エッジ・オブ・スパイダーバースでの主役の一人。英語版の声優はニコラス・ケイジ、1930年代のギャング映画の声を参考に声をあててるそうです。
ピーター・ポーカー / スパイダー・ハム
豚のスパイダーマン。ギャグ漫画出身なので他のキャラとは違ったテイストのキャラ。単独作品もあり、漫画版『スパイダーバース』では結構活躍します。
ペニー・パーカー – キミコ・グレン
日系アメリカ人の女の子。父親を事故で失くし、その意思を継いでSP//DRを操り悪党と戦う。アメリカ版声優は日系アメリカ人上祐のキミコ・グレン。SP//DRは原作よりだいぶかわいらしいデザインになってます。原作のデザインはカッコいい。
ピーター・パーカー – スパイダーマン
マイルズの世界の初代スパイダーマン。ニューヨークの街に愛されるスーパーヒーロー。英語版声優はクリス・パイン。
更にエンドクレジット後に漫画版で大活躍したスパイダーマンも登場します。
5. 登場ヴィラン
キングピン – ウィルソン・フィスク
本作のボス。あらゆる作品で登場するマーベルヒーローの宿敵。その人間離れしたパワーはキャプテン・アメリカとタメを張れるほど。本作では多くのヴィランを従え、異次元から妻子を連れてくることを目論む。
プラウラー
キングピンの手下。スパイダーマンに触発されてヒーローになりたかった男。自身の発明した装備をまとい、空を舞い鋭い爪で攻撃する。紫基調のデザインがカッコいい。
ドクター・オクトパス
スパイダーマンの宿敵、4つの触手を操るドクター・オクトパス。本作はキングピンの実験に協力する科学者として登場。
グリーンゴブリン
こちらもスパイダーマンシリーズではお馴染みのグリーンゴブリン。実写映画ではピーター・パーカーの親友のハリーとその父ノーマンがグリーンゴブリンの正体でしたが、本作では巨大化した状態で登場しておりその素性は不明。
トゥームストーン
キングピンの手下。黒人であるがアルビノであるため肌が異常に白い。その身体は有毒ガスや銃弾などの物理的ダメージが効かず、人間離れした抵抗能力を持つ。
スコーピオン
強力なサソリ型のバトルスーツとパワフルな尻尾を駆使して戦うキングピンの手下。『スパイダーマン:ホームカミング』のエンディングでスパイダーマンへの復讐を企む様子が描かれていたがいかに。
6. 日本のスパイダーマン
知っている人は知っている、1978年に特撮番組として放送された東映制作の『スパイダーマン』が登場します。厳密にいうと登場するのはスパイダーマンではなく、巨大ロボットのレオパルドン。
東映スパイダーマンは、米マーベル社と契約した上で制作されているためマーベル公認のスパイダーマンです。ただ公認とはいえ、ストーリーや設定は東映オリジナルなので原作と違う部分が多々あります。特に巨大ロボで戦うところなんかまさに日本の特撮。原作者のスタン・リーも巨大ロボにはかなり驚いたようです笑
そんな東映スパイダーマンからレオパルドンがカメオ出演しています。主人公マイルスの落書き帳に描かれているロボットがそれです。
そしてファンの一人が日本のスパイダーマンの登場を望む声をツイッターに上げたところ、スパイダーマン:スパイダーバース』のプロデューサーでもあるフィリップ・ロード氏が以下のように返信してます。
I will IF we cross 200 domestic. Deal everybody? https://t.co/Fu0K06hxzq
— philip lord (@philiplord) 2019年1月2日
「もしスパイダーマンが200人くらいになったら登場する。どうだろう?」
200人っていつになるんだと思いつつも考えてくれているみたいですね笑
6. 続編
原作のところで紹介したとおり、『スパイダーバース』にはメインストーリー以外にもたくさんのサブストーリー、そしてたくさんスパイダーマンが登場します。もうネタの宝庫。
アメリカでの評価と興行成績共に良好であり、実際に本作の正統続編とスパイダーグウェンなどの女性スパイダーマンを描くスピンオフ作品の制作を進めているとソニーがほのめかしているので、続編はほぼ間違いないと思われます。
更に本作で登場したスパイダーハムをテレビシリーズとして制作する計画もあるとのことで、アニメ版スパイダーマンの今後の展開から目が離せない状況です。
また実写版とリンクするなんてことあり得ますね。
さいごに
原作のストーリーを大きく変えているにも関わらず、すでに公開されているアメリカでは大絶賛されている本作。
批評家より信頼できる一般人の評価が高いのでこれはかなり期待できる作品だと思います。
日本だったら原作と違うだけでクレームを浴びる文化がありますが、アメリカではその辺寛大なのでしょうか。
また、今年の各賞レースでも軒並みノミネートと受賞をしており、アカデミー賞の大本命までと言われています。(日本の公開日は3月8日でアカデミー賞発表後。)
そしてまだまだ広がる可能性を秘めている『スパイダーマンバース』の世界。なんたって100人もスパイダーマンが存在してますからね笑
今後の展開も非常に楽しみな本作、是非劇場で堪能しましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
本編の感想[clink url=”https://jascoco.com/spiderman-into-the-spiderverse-review/”]
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